人を育てるトヨタの口ぐせ(第5章)

〔今日はON〕

さて、昨日の続きです。

トヨタの口ぐせ

トヨタの口ぐせ


今日は第5章

第5章『会社』をよくするトヨタの口ぐせ

25 売れるスピードより速くつくらない

「つくってなんぼの生産性」に陥ってないか。これは作り過ぎを戒める言葉だ。
売れないものをいくら効率よくつくっても儲けにはならない。
「売れるスピードより速くつくらない」
「売れる量より多くつくらない」
「売れる量より多く材料を買わない」
購入されるお客様が決まっているものを作ってください。
ジャスト・イン・タイムは、トヨタ生産方式の柱の一つ。
「必要な物を、必要な時に、必要な量だけ」

26 一円でも安く、物ができんか

壊れた機械は自分たちで修理、廃却するものは分解して部品を使う。
手袋の種類をいくつかに絞る。これも原価低減につながる。
少ない種類のものを大量発注すれば、調達コストを下げることができる。
一円でも安く物を作るために、知恵を絞る。ただし、それは材料を安く仕入れることではない。

27 一週間ものが動かんかったら捨てろ

使うものと使っていないものを分ける。
動かないものは捨てる、どんどん捨てる。
「整理」とは、現場で「要るもの」と「要らないもの」を区別し、「要らないもの」はすぐに廃棄することである。
「整頓」とは、「要るもの」として残したものを必要な時に必要なだけをすぐ取り出せるようにすることだ。
具体的には、所、番地を定めて並べておくことである。
「要るもの」と「要らないもの」の判断基準をどう定めるか。
・15日間(もしくは1週間)使わなかったら、一時置きにする。
・さらに15日間(もしくは1週間)使わなかったら、捨てることにする。
・実際に捨てる前に、その「モノ」についての情報を社内に流し、それを使いたい部署がないかどうか確認する。
・確認の期限が切れたら、いよいよ捨てる。
「ものに対しては、引き算で考える。そうやって整理・整頓して、持っているものを少なくすれば、必然的にものが見えてくるのです」
『「使うもの」と「使わないもの」を徹底してわける。「もの」を少なくすれば「もの」が見えてくる。』

28 事前の一策、事後の百策

早めに手を打てば「一策」でOK。事が起きてからは「百策」が必要。
早め早めに手を打てば、問題が大きくならないですみます。事が起きてからやると対処すべきことは多くなりますが、事が起きる前にやれば、一策ですむということです。
人は想定外の動きをすることがある。だから「事前の一策」が必要。
「過去の失敗経験」を生かせ。
かつてどんな失敗をしたか、そこから何を学んだか。
失敗を横展させる。
『早めに手を打てば、やることが少なくてすむ。後手に回ると、やるべきことが多くなる。』

29 誰がやっても同じものができる

『「見て盗め」から「誰がやっても同じことができる」へ。標準があることで、会社は大きくなれる。』

30 自分が楽になることを考えろ

トヨタの「標準書」とは何か。
各作業のやり方や条件などがまとめられている。作業者はこれに基づきながら、日々の仕事を行っている。
標準書は、上司も部下も「楽して働ける」ためにある。
標準書のようなものがないと、教える方は大変でしょう。一人ひとりの部下に同じことを何度も教えないといけない。
それに標準書があることで、部下は自分である程度判断ができ、上司も部下も楽になります。
標準書には、熟練作業者の「楽して働ける」コツが書かれている。
『仕事の作業手順を決めた「標準書」をつくる。上司も部下も、楽をして働けるようになる。』

31 自社の「基準」は何か

在庫を減らしたい。そう思うなら、自社の「基準」を持ちなさい。
自社の「基準」づくり、その基本的な考え方。
「いざとなったら○○くらいは特急で作れるようにする。」という「基準」をつくっておく。
『自社の基準』がなければ、『自社の問題』は解決できない。
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